患者さんと家族の声

KHさんの経験談
◯ ブルーム症候群と診断された日
2021年の秋、娘が1歳6ヶ月ごろに診断を受けました。
お腹にいた頃から2週分くらい身体が小さいけど、小さい以外の異常は何も見つからないという
状態でした。その後骨髄検査等いくつかの検査をして調べて行くうちに遺伝子検査で
ブルーム症候群と診断されました。
◯ 病気に対してどんな対策をしているか
①日常生活では日焼けに注意が必要なので、日焼け止めと保湿剤を塗っています。なるべく肌を
露出しないように夏でも長袖を着せています。水遊びが大好きですが、日陰でラッシュガードを
着用して遊ばせています。
②免疫不全があるので、病気を予防する薬を定期的に飲んでいます。
③造血不全で貧血もあるので、2ヶ月おきに日帰り入院で輸血を行なっています。
採血や輸血の負担が軽くなるようにと左胸にポート留置の手術を行いました。
何度も頻繁に採血や点滴を行ってきて血管が硬くなってきてしまい
採血が上手く出来なくなってきたためです。
月に一度カテーテルが詰まるのを防ぐために通院をして薬を注入する必要がありますが
ポートを刺す部分にエムラパッチ(麻酔)を貼ることで痛みによる負担を軽減させることができました。
◯ この病気で困っていること
娘に輸血や採血する時のストレスがかかってしまうことです。ポートから採血をする際
エムラパッチで針を刺す痛みは軽減できますが、輸血の副作用で腰痛や発熱が出てきてしまうことも
あります。
また病室での生活も行動制限がされてしまうので、動き回って遊びたい幼い娘にとっては負担に
なっているようです。
◯ 今後望むこと
現状とにかく症例が少なく、根本的な治療法もなく出てきた症状に対処していくしかないので
研究が進み症状が改善の方向へ進むと良いなと思います。
娘が少しでも長く日々の生活を楽しんで過ごしていってくれることを望んでいます。
NKさんの経験談
◯ ブルーム症候群の診断を受けた日
1歳4ヶ月の時に染色体の検査をした所ブルーム症候群と診断された。
検査をするきっかけとなったのは哺乳の状況が悪く身長体重等の成長が芳しくなかった為だった。
◯ 気をつけている事
紫外線対策として日焼け止めの常用(特に夏場)また、疾患の影響で体温調節が
できないので細めな水分補給と着替えの常備。
◯ 困っている事
非常に稀な疾患の為、情報が少なく現在の医療においては対象療法しかない。
高い確率で悪性腫瘍や癌などを発症すると言うネガティブな情報しかなく、家族としても
精神的に苦しい部分がある。
◯ 我が子の合併症について
お腹にいる時からエコーで何かしらの異常があると疑われ、
胎児発育不全であり超低体重の出生であった(出生時の体重474g) その影響から様々な合併症があり
複数の科を月に数回又は半年に一度の頻度で定期通院している。 現在6歳ではあるが発語が
不十分であり、歩行についてもまだできない。(ハイハイで移動)
◯ 医療的ケア児として
現在医療的ケア児として痰の吸引、摂食障害による胃ろうからの離乳食
栄養剤及び投薬の注入、Spo2確保の為の酸素の使用をしている。
◯ 今後していきたい事
家族会の拡大及び難病等で同じ境遇の方とのコミュニティーの形成
学会やイベント等への参加、病気の認知など。
HRさんの経験談
◯ ブルーム症候群と診断された日
お腹に居る時から小さく出産してからも平均より小さかったので1歳の頃遺伝子検査をしましたが
何も見つからず、12歳の時に再検査したところ病気が分かりました。
◯ 病気に対してどんな対策をしていますか
インフルエンザ コロナがクラスで何人かでたら先生より知らせてもらいリモート授業にして
もらったり、感染予防を徹底しています。
日焼けをしないように一年中日焼け止めクリームや帽子をかぶってます。病院では定期的な検査で
早期発見出来るようにしています。
◯ この病気で困っていること
年代でそれぞれ違った悩みはありますが、今は病院の通院や風邪をひくと長引くので学校の欠席が
多く勉強の遅れ、受験の内申書などへの影響がとても心配です。
◯ 今後望むこと
何よりこの病気の薬ができる事。
出席日数の問題等 難病の子供の普通高校の受け入れ枠を作ってほしいです。
◯ 家族会の活動で望むこと
私達しか分からない気持ちを共感し合い 助け合い 情報交換をし 不安を取り除けるような会に
なれたらと思います。
KSさんの経験談
◯ ブルーム症候群と診断された日
3歳8ヶ月の時に診断されました。
検査をした理由は、お腹の中に居る時から小さく、生まれてからもミルクの量もとても少なく
食事にもかなり時間がかかり、身長体重共に成長曲線からかけ離れて小さかったので月1回ほど
色々な科で診てもらっていました。
小さいのには何か理由があるのでは、と遺伝科の先生の勧めで受けた3度目の自費による、遺伝子検査で
判明しました。結果が出るのには1年かかりました。
◯ 病気に対してどんな対策をしていますか
日焼け止めやアームカバー、帽子、日傘などでの紫外線予防。
悪性腫瘍発生率が高いため、ガン予防に良い食事を摂れるように心がけています。
ポテトチップスなどのお菓子はできる限り避けています。
◯ この病気で困っていること
プールや公園が大好きなのに紫外線が気になってあまり連れていけないこと。
周りのお友達が食べているポテトチップスやファーストフードなどを食べたがるがどこまで
制限すれば良いのか正解がないこと。
将来的なことでの家族の不安が大きいです。
◯ 今後望むこと
治療法が見つかること。
稀な遺伝子疾患なので、症例が少なくほとんどのお医者さんが知らない病気なのでもっとたくさんの
お医者さんへの認知が広がって安心して受診できるようになって欲しい。
◯ 家族会の活動で望むこと
病気のこともまだわからないことが多いので同じ境遇の方と繋がって情報交換していきたいです。
OKさんの経験談
◯ ブルーム症候群と診断された日
お腹の中にいる時から小さめでした。哺乳不良で体重が増えず、月に一度小児科で経過観察を
してもらっていましたが、その時は原因がわかりませんでした。市の6ヶ月健診の時
民間の小児科の先生より「心配だから、念のため大学病院で診てもらいましょう」と勧められ
京大病院に通院するようになりました。当初別の疾患が疑われていましたが、検査の結果
その疾患は否定されました。主治医の先生の勧めでIRUDに参加し、一年後にブルーム症候群と
診断されました。
◯ 病気に対してどんな対策をしていますか
日焼けをしないように気をつけています。また、大学病院で定期的な検査を行っています。
家の近くの小児科の先生宛に、大学病院の主治医から紹介状を書いてもらい、日頃から
気になる事があればすぐ近くの小児科で診てもらうようにしています。
◯ この病気で困っていること
本人の元気な様子や明るい性格に助けられて、幸いにも普段は大きく心配することはありません。
ただ、皮膚の荒れや口内炎の多発など、少しでも気になる症状があるとそのケアにかかりきりに
なります。また、将来に対して漠然とした不安があります。
◯ 今後望むこと
「この薬を飲めば、安心して暮らせる」というような治療法が見つかってほしいです。
また子どもが自分で自分の身体のメンテナンスを出来るようになり、自己実現を果たせるように
なる事を願っています。
◯ 家族会の活動で望むこと
親のメンタル面のケアです。互いに理解しあい、励ましあえるような家族会になれたらと思います。